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レオナルド × ミケランジェロ展 [EXHIBITION]

上野から東京へ。
次なる目的地は、三菱一号館美術館。

現在ここで開催されている展覧会は『レオナルド × ミケランジェロ展』。
前売券を買いそびれてしまい、シマッタ〜(>_<)と思っていた。
なぜならば、入館料が¥1,700と、結構高い。
(まぁレオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロという巨匠の展覧会なので
 それくらいでも何の不思議もないのだけど…)。

『アルチンボルド展』との相互割引があって、
『アルチンボルド展』の半券提示で100円引きになるのだけど…100円かぁ〜(^^;ゞ
などと思いながら展覧会のサイトを眺めていたら
毎月第2水曜日に「アフター5女子割」なんて割引サービスがあるのを発券。
通常¥1,700のところ、この日に限って17:00以降女性のみ¥1,000!。
しかも開館時間も20時まで延長!(☆▽☆)。
これを利用しない手はない。

東京駅に着いたのが16時頃。
まだ時間があるので…というか、
そのためにわざと時間に余裕を持って来たのだけど
併設のCafe 1894でお茶をする。

Cafe 1894は、どうも敷居の高さを感じるのと
いつも混んでいて待たされるのとでなかなか入る機会がないのだけど
今日は多少待たされたとしても絶対に入るぞー!と決めていた。

ウェイティングリストに名前を書いて待つこと20分…
思っていたよりも早く席に案内された。

注文するものも既に決めてあったりして(^^;ゞ。

それは、『レオナルド × ミケランジェロ展』タイアップメニューのデザート、
《パラゴーネ》である。
01_paragone.jpg
奥がティラミス。手前が赤モモのズコット。
「パラゴーネ」とはイタリア語で「対比」の意味。
ティラミスはレオナルド・ダ・ヴィンチの鏡文字を
赤モモのズコットはミケランジェロの彫刻をイメージしている。
レオナルドとミケランジェロが活躍したルネサンス期、
彫刻と絵画、どちらが優れているのかというパラゴーネ論争が
盛んに繰り広げられたそうなのだけど…
このスイーツで言ったら…アタシ的にはミケランジェロ=ズコットに軍配!(笑)。
酸味のあるプラムとヨーグルトのソルベが爽やかさが今の季節にピッタリだった。


そうこうしてるうちに、17時が近づいてきたので美術館の入口へ。
02_entrance.jpg
既にアフター5女子割チケット目当ての女子たちが、多数列をなしている。
やっぱり1700円が1000円は大きいもんね〜(*^^*)。

館内が集中的に混雑してしまわないように、少しずつ人数を区切って案内していたが
それほど待たされることなく、展示室に入ることが出来た。




最初の展示室に入ると、いきなり目玉作品がお出迎え。
ミケランジェロの肖像画と、《〈レダと白鳥〉の頭部のための習作》。
そして、レオナルドの自画像(ファクシミリ版)と、
《少女の頭部/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》。

ミケランジェロの《〈レダと白鳥〉の頭部のための習作》は
クロスハッチングという斜線を交差させる手法で画面に陰影をつけ、
なんというか、彫刻的な印象を受ける。

レダはギリシャ神話に出てくる女性なのだけど、
この素描のモデルはミケランジェロの弟子である男性。
ミケランジェロは女性を描く際にも、モデルに男性を用いることが多く
それゆえミケランジェロの絵画作品に出てくる女性像は
女性でありながら、筋肉質でごついものが多い。
男性を描いた後、そこに女性らしさを付け加えた、そんなものが多い。

この素描もパッと見はどう見ても男性だけど
左下には長い睫毛と女性らしいカーブの眉を付け加えた
部分的な素描が描かれているのだけど…鼻がやっぱり男っぽい(^^;。


一方レオナルドの《少女の頭部/〈岩窟の聖母〉の天使のための習作》は
左上から右下への一方向のハッチングで陰影が付けられていて絵画的。
瞼や頬などには鉛白でハイライトがつけられて
明るいところがより強調されている。

このレオナルドの素描作品は「世界一美しい素描」と評されるだけあって
顔の部分以外は大雑把にしか描かれていないのに、その完成度たるや!。
《岩窟の聖母》の右側にいる天使のための習作ってことなのだけど
完成作品の天使は目線もこちらにきていないし、
天使ゆえに性別がハッキリしない中性的な顔付きになっているけれど
この素描の少女の、振り返ってこちらを見つめる眼差しはとっても魅惑的。
なんだかずっと観ていたい、そんな気持ちにさせられる。


と、こんなかんじでいきなり「スゴイの」が出てきてしまったのだけど
この展覧会の主旨は「素描」を通じて、レオナルドとミケランジェロを
比較しようというものなので、この後も二人が描いた様々な素描が
テーマごとにずらっと並んでいる。

レオナルドもミケランジェロも、それぞれの弟子達に
「とにかく素描。素描しなさい」と、デッサンを重んじていたことは共通している。
また、筋肉・骨格・関節といった人体構造を知るために
解剖された人間を実際に観察していたことでも共通している。

が、その目指すところ、目線の先は違う方向を向いているので
同じ「素描」でも趣が異なるのはそのためなのだ。
簡単かつ極端に言ってしまえば、画家目線と彫刻家目線。
あるいは科学者目線と芸術家目線とも言えるかも?。


これは途中の撮影スポット。
03_photospot.jpg



この展覧会では《レダと白鳥》という作品を通しての
レオナルドとミケランジェロの比較も試みている。

と言っても、レオナルド、ミケランジェロともにオリジナルは現存せず
追随者による模写作品が残されているのみだが
その模写作品が並列して展示されている。

ミケランジェロの《レダと白鳥》を模写した作品は
ポーズは官能的なのにもかかわらず
レダがやっぱりどこか男らしいので(^^;、エロチックさはさほど感じられない。
(ミケランジェロがそれを意図していたかどうかはわからないけど)。

一方レオナルドの方は、立ち姿のレダが白鳥を抱き寄せている場面だけど
レダの体つきや表情、白鳥の顔のいやらしさ(笑)から
エロさという点では勝っているかも、と思った(^^;。



展示をすべて観終わって、1階に降りてくると
《十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)》が展示されている。
04_christo.jpg

ローマの貴族の依頼で製作され始めたキリスト像なのだけど
制作の途中でキリストの顔の部分に大理石の黒い線が出てきてしまったため
ミケランジェロはそこで作るのをやめてしまった。
未完成のまま依頼主の手に渡ったが、
その後売却されて長らく行方がわからなくなっていたそうだ。
2000年に、ローマ郊外の修道院にあるキリスト像が
その作品そのものであることが明らかになった、とのこと。

未完の作品であったけれども、17世紀の彫刻家の手によって完成させられて
今の姿になっているらしい。

ミケランジェロの言葉と共に写してみた。
05_christo.jpg


ほうれい線あたりに出ている黒い線…
これが原因でミケランジェロは制作を放棄してしまった。
06_christo.jpg
よりによってこんなところに出てくるとは…。

大理石を削って像を彫っているのではなく
「像を閉じ込めている大理石から、その像を解放しているのだ」と
というミケランジェロの名言があるが
その大理石から出てきたのは顔に黒い線のあるキリスト。
ならばそれがその大理石に閉じ込められていたキリストとして
受け入れても良かったのでは…?
いや、でも、許せなかったんだろうなぁ、きっと。


自分土産はポストカードのみ。
07_postcard.jpg
冒頭で出てきたレオナルドとミケランジェロそれぞれの美しい素描作品。
顔の部分を拡大したものでディテールがよくわかるのはいいんだけど…
願わくば全体のが欲しかった(^^;。



外に出ると時刻は19時を回っていたけれど、空はまだ明るかった。
08_tokyo_st.jpg
夕闇の東京駅って、なんかステキ。
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