So-net無料ブログ作成

山口蓬春展 [EXHIBITION]

招待券をいただいたので行ってみたら
思いのほかとっても良かった展覧会。

場所は日本橋髙島屋。
あ〜…
暑いのに日本橋駅から髙島屋まで歩かないとダメなのか〜…
などと思いつつ、都営浅草線日本橋駅下車。
相変わらず工事やってんな〜(=通路が狭い)…
髙島屋は…えーと?B2出口だな?…

と、案内表示に従って歩いて行ったら
なんと!地上に出ることなく高島屋に辿り着いた(@o@)。

知らなかった…(^o^;。
今更何言っちゃってんの?と笑われそうだけど
一旦地上に出なくても日本橋駅から髙島屋に行けるようになったんだ!。
ステキ〜。


で、展覧会は本館8階ホール。
正式な展覧会名は
『山口蓬春展 新日本画創造への飽くなき挑戦』
という。

アタシは山口蓬春という画家のことを殆ど知らず
少し前にBS日テレの『ぶらぶら美術博物館』で
葉山の山口蓬春記念館を取り上げていたのを観て
「へぇ〜(行ってみたいな)」と思っていた。

作品も多分観たことないよなぁなんて思っていたのだけど
実は4年前、山種美術館の『琳派と秋の彩り』という展覧会で
『錦秋』という作品を観ていて
「とても美しい」みたいなことを書いていた(^o^;。


山口蓬春は1893年、北海道松前町の生まれ。
東京美術学校(現・東京藝大)で最初は西洋画を学んでいたけれど
恩師の勧めもあって、日本画に転向。
卒業後はやまと絵の第一人者と活躍。
というわけで、最初の展示はごく初期の油彩画と
その後の「ザ・日本画」的な作品から。
《I. やまと絵の頂点へ》と題されたこの章では
1枚の画の中に春夏秋冬すべての季節を盛り込んだ『那智の滝』や
琳派が好んで描いた題材でもある『扇面流し』が印象的。


《II. 蓬春美への飛躍》
昭和30年代になると、蓬春は新しい日本画を模索すべく研究を深めていく。
ここで展示されていた『夏雨秋晴』という二曲一双の屏風絵がすっごくステキ。
それと『夜梅』という作品。
一見モノクロの水墨画に見えるのだけど、
よーーーく観察するとわずかな色彩が見てとれる。
限りなく彩度を落とした加工を施した写真をのような効果。


《III. 南方へ》
ここには台湾で描かれた『南嶋薄暮』という作品があり
後頭部に大きなコブのあるヘンテコな牛が描かれている。
こんなヘンテコな牛がいるわけない。
かなりデフォルメしているに違いない…と失礼なことを考えていたら、
隣に蓬春が実際に現地で撮影したコブ牛の写真も展示されていて
描かれている牛とまったく同じだった(^o^;。


《IV. 蓬春モダニズムの展開》
昭和22年に葉山に移り住んだ蓬春。
このあたりからの作品は、戦後という時代背景もあってか
なんだかこう物凄く自由で、まさに「新しい日本画」という感じ。
これを日本画と呼んでいいの?と尋ねたくなるくらい新しいし面白い。
『夏の印象』はどこかマティスっぽいし、
展覧会のメインビジュアルにもなっている『望郷』も
日本画という枠組みを遥かに超えてしまっている気がする。
魚のさよりを描いた『佐与利』は版画みたいな風合いで
なんだかいろいろ試しているなぁということが伝わってくる。

ちなみにシロクマを描いたという『望郷』は
大きな「本画」の他に、こぶりな「小下絵」と「小下図」の3点が
並んで展示されている。一見どれも同じに見えるが
よく観るとシロクマの表情が微妙に違ったり
ペンギンの数が違ったりしている。

シロクマ=ホッキョクグマと南極のペンギンが一緒にいるのは
このシロクマが上野動物園のシロクマだから。
そういうわけで『望郷』なのである。


《V. リアリズムの追求》
…とはいうものの、ここに展示されている
『琵琶』や『まり藻と花』…確かに一見写実的ではあるけれど
ホントだったら1つの視点からは見ることのできない
複数の視点が存在するどこかセザンヌっぽい感じとか、
描かれた静物の輪郭を囲む隈取りみたいな黒い陰とか、
ただの写実ではないところが侮れない。


《VI. 新日本画への昇華》
ここに展示されている作品は、どれも(いい意味で)普通に美しい。
「新しいことをやってやるぞ」という強い気概みたいなものは
あまり感じられないのだけど、もはやそういうのも超越しちゃった感じ。
『赤絵皿』『洩るゝ陽』『新冬』『花菖蒲』『夏陰』『秋香』…
いずれも観ていて素直に心地良い。


「タダ券もらったし行ってみっか」くらいの
軽い気持ちで観に行った展覧会だったけど
想像以上に自分好みの作品に出会えた気がする。

そんなわけでポストカードも6枚買ってしまった…
(1展につき4枚まで!の誓いはどこへやら…^^;)。
02_postcards.jpg



これは蓬春のアトリエを再現したコーナー。
01_atelier.jpg

葉山へはこないだ行ってきたばかりだけど
山口蓬春記念館、行かなくちゃ!。絶対行こう。




--------------------------
《オマケ》
本日のランチ。
椿屋カフェの「涼風 いくらと釜揚げしらすの和風仕立て」。
ikurashirasu.jpg
いくらもしらすもたっぷりで美味しかった(*^^*)。
コメント(2) 

コメント 2

おかん

頂いた招待券で素敵な1日になって良かったですね。
シロクマの望郷は考えるとちょっと切なくなりますね・・。

冷製パスタのいくらがたっぷりですね~。
by おかん (2019-08-17 15:45) 

梅屋千年堂

>おかんさん
タダ券でなんだかとっても得した気分でした。
さほど興味がないと思っても、行ってみるものだと思いました。

いくらとしらすの冷製パスタ…
いくらをスプーンとフォークですくい取って
一粒残らず食べたことはナイショです(魚卵、大好きなもので…^^;ゞ)。

by 梅屋千年堂 (2019-08-17 23:29) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。